Print This Post Print This Post

「石原慎太郎議員の発言」のこと
(1)先々週(2013年1月28日)から開かれている国会では、「維新の会」を代表して、石原慎太郎氏が予算委員会で久しぶりに質問に立ちました。憲法問題については、「戦後のどさくさに米軍司令部が勝手に決めたものなんか、すぐにでも廃棄してしまえ」といった調子でした。憲法を改訂したいという点では、安倍首相も同意見のはずですが、7月の参院選を控えてか、首相の発言は慎重でした。というよりは、経済対策の方に関心があるのでしょう。

(2)「靖国参拝をするのか、しないのか」という石原氏の質問にも、安倍首相は明確な答はしませんでした。それは、韓国や中国と交渉することを前提にするならば、当然の配慮だと思います。石原氏の“相手国と戦争になっても構わない”という姿勢に挑発されてはいけないのです。そういう意味でも、「他国とのもめ事を解決するのに、戦争という手段には訴えない」と主張している現憲法は正しいのだと思います。しかし、私は条件付きで、憲法も改訂してよいと考えています。「米国から押し付けられた」という改憲派の言い訳を封じる必要もあるからです。

(3)石原氏は時間のほとんどを、“質問”ではなく、“演説”に使っていましたが、自説を披露したいのであれば、雑誌や書物で公表すればよいので、税金で運営される国会を利用すべきではないと思います。あるラジオ番組のコメンテーターは、「新聞も石原慎太郎議員の発言に批判的な記事が少ないのは、若い記者たちには、戦争へ突入していく社会の動きが分からないのであろう」という趣旨のことを述べていましたが、私も同感です。北朝鮮と同じで、一部の指導者に導かれる国民の末路は哀れです。日本はそういう経験をしていることを忘れてはなりません。

「国会で聞かれる敬語の使い方」について
(4)政治問題と離れて、「国会で使われる日本語の問題」を考えてみます。予算委員会などでは、同僚議員に答えるのに、やたらと敬語や謙譲語を使う傾向があります。「先生のご質問にお答えいたしますが…」などのように。今後は超党派の議員が集まって、「国会での望ましい表現集」といったものを作ることにしたらどうでしょうか。「同僚議員を“先生”と呼ぶのは止める」とか、「敬語は最小限に留める」とか、決めるべきことは沢山あります。そうでなくても国会では、一言答えるのに10秒もかかってマイクの前に立つことが多いのですから、速記録しか議事録として認めないというのもおかしな話です。映像で記録しておけば、いちいち委員長が発言者の名前を言う必要も無くなります。

(5)敬語(謙譲語を含む)の使い方が難しいことは確かです。ましてや、カメラの前でとか、時間制限がある場合などでは、間違えてしまうことは誰にもあることです。国会の例では、「今の私のお答え(→答弁)でよろしいでしょうか?」などがあります。しかし、こういう難しさも、小さい時からの訓練でかなり克服できるはずです。まず小学校の国語の授業方法を改善すべきだと思います。その方法の1つは、短い文で言う練習をさせることです。子どもは、「それから、ええーとご飯を食べて、そして、ゲームをして、それから…」のようにだらだらと続けがちです。もっと「ワンセンテンス」を短くして言う訓練をさせたいと思います。言い方が短くて分かりやすかったのは、小泉元首相でした。「…と私は考える(次第であります)」の( )の部分は言わないで、「…と考えます」のように言っていました。

「大阪市の幼児行方不明事件」のこと
(5)最近の報道で気になったのは次の件です。大阪市の担当の職員が、1人の女の子が小学校への入学通知に応じていないことに気づいて、調べていると、児童手当を詐取していた疑いで、その子の両親が逮捕されるという事件になりました。市の職員が父親に面会しても、いろいろ言い訳をするだけで、その子に会わせてもらえなかったのです。いつもすぐに記者会見で“パフォーマンス”を見せる橋下市長は、私の知る限りこの件については沈黙しています。法律を変える必要があるのであれば、すぐにでも政府に訴えるべきでしょう。行政というものは、上から目線で見ていただけでは分からない問題があるのです。

前回の訂正とお詫び:
前回のこのブログで、「日米安保協定」と書きましたが、これは「日米地位協定」か「日米安保条約」の間違いではないか、とブログ仲間の松山薫さんから指摘を受けました。その通りで、ここでは私は、「日米安保条約」のつもりで書いたのですが、「安保条約」は、日本側から変更を申し出られない「不平等条約」であるとのとの説明もしてもらいました。ただし、私は安倍首相に対して、「自衛隊を国防軍に変えるなど、そこまで米軍の肩代わりをしたいのであれば、いっそのこと“安保条約”も白紙に戻してもらったらどうか」という皮肉を込めたつもりでした。したがって、「日米安保協定」を「日米安保条約」に訂正します。私の書き間違いを読者の方々にお詫びいたします。(この回終り)