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(1)日本中が、まだ“2020 Tokyo”の決定に酔いしれている感じがありますが、私はとてもお祭り気分にはなれません。第1に疑問に思うのは、どうしてオリンピックを7.8月の東京でやることに同意したのかということです。今年の夏は特に“ゲリラ豪雨”が多くて、島根県や秋田県などでは各所の土砂くずれで家まで流されるような大きな被害が出ました。

(2)敗戦直後は、“国敗れて山河在り”と言われたものですが、現在はその山河さえ形を変えているのです。「7年後にはそんな天災はない」とは誰も断言できないと思います。安倍首相は単純な思考力の人物ですから、「福島の原発事故など制圧している、東京には何の影響もない」と本当に信じ込んでいるのでしょう。“オリンピック招致による景気回復”しか頭に無いことは明白です。

(3)西アフリカのガーナ共和国でのサッカーの国際試合の実施には、欧米諸国から反対論が出ているとの報道がありました。最高摂氏40度を越すような地域でサッカーの試合をすることは、欧米の選手にはとても不利だからです。どこの国でも、自国の選手の有利な点を主張するのは国際試合ではよくあることです。

(4)最近の日本の天気予報では、「本日の最高気温は35度を超えます。関東以西では“運動禁止”となっています」のように言うことが多いのですが、法律的な強制力はありませんから、「運動会の予行練習をした中学校で、多くの生徒が熱中症で病院に送られた」といったことが後からニュースになるだけです。
どうしてこういう予報に強制力を持たせるような法律ができないのかと不思議に思います。

(5)最近の安倍政権は、議会を開かずに、閣議決定で出来ることだけさっさと決めてしまいます。野党の民主党が及び腰で反対を主張していましたが、相変わらず党内のまとまりは無いようです。さすがに最近の主要新聞の社説などでは、「国会を開いて、堂々と議論せよ」といったことを書いているようですが、安倍首相はどこまで聞く耳を持っているのでしょうか。いかにも国民の声を聞くふりをして、多数の委員を任命して、中には安倍政権の方針に反対の人も加えはいます。しかし、無視出来るような少数派に過ぎません。

(6)これまでも、東京一極集中には批判があったのに、これからは、大手ゼネコンがオリンピック関連施設の工事を始めれば、3.11の大地震被災地の復興はますます遅れてしまうでしょう。国民のめいめいが、東京オリンピックが何をもたらすかを真剣に考えなければないと思います。

(7)私は、1964年の東京オリンピックのときは中学校の教員として団体見学の生徒を引率した経験がありますが、団体扱いでは生徒の希望など考慮されずに、割り当てられた競技しか見学出来ませんでした。招致のためのプレゼンテーションがうまくいったからといって、全てうまくいくとはとても思えないのです。実際は問題山積だと思います。(この回終り)