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「サブリミナル効果」
(1)スーパーなどで、例えば缶コーヒーを買おうとして、種類が多いので迷ってしまうことがあります。ところが、ある種類に目がとまって、「これはテレビのコマーシャルでやっていたものだ。これにしよう」と思ったりします。普段はコマーシャルを嫌っていたのに、ついその宣伝につられてしまうのです。こういうのを、前回の終りで書いた「テレビの見えざる影響力」と考えていいと思います。

(2)これを心理学の専門用語では、「サブリミナルル効果」(subliminal effect)と呼んでいます。「無意識のうちに受ける何らかの影響」のことです。実は、この用語は 1995年3月に、オーム真理教が起こしたとされるサリン殺人事件の報道の際に問題にされました。逮捕された教祖の浅原彰晃の姿をテレビがニュースの度に画面に出すと、「信者には教祖のメッセージが何か伝わることになる」との批判があったのです。

(3)この事件では浅原彰晃が死刑判決を受けましたが、最終的な決着はついていません。日本における“テロ攻撃事件”として、海外にも有名になりました。しかし、国内ではこの事件がなぜ起こったか、こういう事件が起こらないようにするには、どうしたらよいか、などを十分に考えたり議論したりしなかったと思います。最近では、「テロ事件」は遠い国の出来事と考えている人たちがいるのは残念なことです。

「テレビ・コマーシャル」考
(1)テレビ・コマーシャルについては、“うるさい”“わずらわしい”という思いが強いですが、どうせ見るなら、所ジョージのやるような“のんきな”感じのものが私は好きです。以前の缶コーヒーの宣伝では、その直後に、女優の仲間由紀恵が出て来て、ズバッと発言するのを私は好きにはなれませんでした。高田純次は面白いですが、とにかく無責任な感じです。そこを売り物にしているタレントですが。

(2)のほほーんとした“天然キャラ”は、トーク番組でも愉快です。NHK の“歌のお姉さん”だった“はいだ・しょうこ”はだいぶ間抜けです。宝塚出身ですから、歌は確かですが、彼女の“面白い”面を引き出した「笑っていいとも」のスタッフはたいしたものだと思います。「はなまるマーケット」の岡江久美子も、しっかりしていて、ときどき“天然ボケ”を演じます。俳優の卵になった自分の娘に、「そろそろ私一人暮らしをしたいの」と相談されて、「一人暮らししたいのはお母さんよ」とマジで答えたとのこと。こういう性格だから、かなり神経質な相棒の薬丸くんとうまくいくのでしょう。
(3)テレビ・コマーシャルについては、天野祐吉氏が、新聞や雑誌に「広告批評」を連載していましたが、厳しい中に、ユーモアがあって、私は愛読したものです。とにかく。情報化社会では、一方的な情報に流されないような努力が必要だと思います。(この回終り)