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「大晦日・元日の放送番組」のこと
(1)大晦日は、どこの家庭もテレビなどあまり見ないだろうという思惑があるのか、民放のテレビ番組はどれも粗製濫造のような気がしました。普段でもそうですが、再放送なのか、予告なのか、本番なのかよくわからないような構成が多く、デジタル編集の悪い点ばかりが目立つのです。料理で言えば、メインディッシュは匂いだけ、付け合わせの野菜は一口ずつ、デザートは3時間後に、といった調子です。

(2)大晦日に私は、「そうだったのか池上彰の学べるニュース」(テレビ朝日系)を一番長く見ました。視聴者からの疑問をタレントが読み上げたり、タレント自身が質問したりすることに、池上氏が幾つ答えられるか、ということで興味を引こうとしていました。そんなことより内容についての考察のほうが大事でしょう。政治、経済、教育、環境など多岐にわたるのですから、即答できるのは大した能力です。池上氏の言葉遣いで、気になったのは、“ざっくり言って”をよく使うことです。“おおざっぱに言って”ということらしいですが、国語辞典ではまだ認めていない表現だと思います。

(3)正月になって、池上彰氏は、すべての番組から降板するとテレビで報道されました。あまり有名になり過ぎて、落ち着いて街中も歩けない、著作に専念したいとのこと。日本では、寄って、たかって有名人をダメにしてしまう悪いくせがあります。でもこの傾向の普及には、テレビにも責任があると思います。

(4)大晦日の番組では、日本テレビ系は、“エロ・グロ・ナンセンス”のものが多く、見る気がしませんでした。K-1 の実況中継(TBS 系)は時々見ました。K-1(K は、格闘技のK)は、プロレスよりもルールが厳格で、レフェリーも公平のようです。ただし、ボクシングやK-1 は、開始1分以内で勝負がついてしまうことがありますから、番組がすぐに終わらないように、前置きが長く、過去の試合を見せたりして、ぜんぶ見るのは退屈します。選手の入場シーンをぎょうぎょうしいアナウンスで盛り上げようとしますが、放送権を得た局だけが騒いでいる感じです。民放にありがちな“感動の押しつけ”です。

(5)NHK の「紅白」は、ときどき見ましたが、その中では、“SMAP” が一番良いと思いましたが、やはり視聴率も高かったようですし、人気のグループ“嵐”もいる白組が優勝しました。それにしても、赤組(女性)と白組(男性)とに分かれて競う必要があるのでしょうか。私は演歌が好きですが、あのような雰囲気ではじっくり聞けません。男女混合にして、前半は懐かしのメロディー、後半は現代ポップスのように分けた方がよいと思います。視聴者を参加させたいならば、良いと思った歌とか歌手を投票させればよいでしょう。

(6)元日の番組はほとんどが暮れに録画したものです。それなら、「12月××日録画」と明示すべきです。そうでないと、テレビ局は、視聴者をだます詐欺集団になります。もっとも、TBS 系のラジオでは、「この放送は年が明けてからですが、今日は12月29 日です」と出演者が正直に語るものがありました(TBS ラジオ Dig)。ちなみに、この番組は、「これからラジオはどうなるか」をテーマにしたこともあって、スポンサーの激減している放送界の深刻な問題がよくわかりました。そして、政府や役所の対応の遅さに腹が経ちました。アメリカのローカル放送など、日本の十倍の予算で運営しているようです。制度が違いますから、すぐに真似はできませんが、知恵を出して、何とかすべきでしょう。(この回終り)