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「学習心理から見たテレビ画面」
(1)学習心理といっても、難しい心理学の話ではありません。学校の授業では、「この時間はこれを教えよう」という目標があって、そのためには、何をどう生徒に示したらよいかを考えます。テレビ画面も、視聴者に「これこれの情報を伝えよう」という目標があって、画面の構成を考えるはずです。そういった共通点における長所、短所を考えてみようというわけです。

(2)平日のお昼に「ひるおび」という長い番組(11:00—13:53)が TBS にあります。司会はお笑いコンビ“ホンジャマカ”の恵俊彰で、コメンテーターは曜日によって変わります。彼はとても気を遣うタレントで、コメンテーターを大事にします。11時からは新聞記事を見せながら、男性アナウンサーによる解説が始まります。ピンクのテープを貼った問題点を、順次テープをはがしながらする解説は分かりやすいのですが、記事の他のところも見えているので、そちらに目が移ると聞く方がおろそかになって、テープで隠している意味がなくなるのです。

(3)教室でも板書の基本として、何を書いて、何を書かないかは大事な留意点です。4、50代の教員ならば、OHP が盛んに使われ出した頃にどういう画面構成をするかに悩んだ経験があるはずです。コピー機が進歩して、提示用教材(トランスペアレンシーと呼ばれるフイルムの一種)を簡単に作れるようになると、教員は次々とそれを提示するものですから、生徒はメモを取るのか、先生の話を聞くのか、画面を見ていればよいのか迷うばかりで、授業の内容がよく頭に入らないという事態が生じました。

(4)テレビ画面でも望ましくない現象がよくあります。特に動画を大きく出されると、どうしても視線が落ち着きません。それと、以前にも指摘しましたが、土曜、日曜の番組などは、再放送なのか予告なのか、それとも本番なのかよく分からないものが多くあります。しかも、ヒントになるような場面を小出しにしてちらつかせ、「詳しくは3日後の午後7時から」というのでは、がっかりしさせられます。教室でも、さんざんヒントを出して考えさせておいて、「正解は来週のこの時間に」などと言ったら、学習意欲を甚だしく減退させます。

(5)久米宏が「ニュースステーション」で、「ここでお知らせを90秒入れます」と予告したのは画期的でしたが、その後流行らないところを見ると、スポンサーとしては、その間にトイレへでも行かれたら困るという思惑があるからなのでしょう。いずれにしても、クイズの回答を示す直前のCMをよく見る視聴者は多いのでしょうか?もう少しテレビも視聴者の心理を考えてほしいと強く望みます。
訂正:前回、菅首相の「菅」が「管」になっていました。ここに訂正させて頂きます。(この回終り)