Archive for 5月 17th, 2013

「荻上チキの日本語」で感じたこと
(1)例えば、私はTBS ラジオの“Dig”(午後10時~)をよく聴いていましたが、問題の取り上げ方や、題名の通り“問題点を掘り下げる”姿勢には賛同することが多くありました。今年(2013)の4月からは、名称も出演者も変わりました。「荻上(おぎうえ)チキ Session-22」となって、原則として月~金の午後10時から2時間ほど放送しています。アシスタントとして、南部 広美フリーアナウンサーが出演。

(2)“荻上チキ”という人は、1981年生まれですから、とても若い評論家です。私は彼がこの番組に出る前に、数回その発言を聞いたことがありました。ただし、短い発言だったので気づかなかったのですが、この新番組を聴くようになって、その正確な日本語に驚嘆しています。その都度、テーマについてはよく調べ、メモも書いているようですが、原稿を読み上げるような正確さではないのです。他の評論家や記者などを交えて議論するような場合でも、言い淀んだり、言い直したりといったことがほとんどありません。

(3)私だけかも知れませんが、あまりにも理路整然とした発言を聞かされると、「ちょっと疲れるよ」と勝手なことを言いたくなるのです。テレビやラジオで、コメンテーターたちが、「なんと言いますか…」とか、「そこのところは…なんですね…」のように曖昧な言い方をする人が多いのでいらいらするのに、荻上チキ氏のような話し方にも反発を感じるのは、私を含めて、日本人が日本語による“コミュニケーションのための話し方”を訓練されていないからだと思うのです。

(4)文科省には、道徳とか愛国心とか言う前に、日本語でのコミュニケーション能力を付けることを目標にしてもらいたいと強く要望します。五月14,15日の安倍首相の国会答弁を聞いても、いかにコミュニケーション能力に欠けているかが分かります。人間だれでも、自分の不利な立場を弁解する場合は、だらだらとした発言になるものですが、今回の国会での答弁は特にひどいと思いました。

「安倍首相の国会答弁」のこと
(1)安倍首相は、「それはですから、度々申し上げていますように、そうは考えていないと、まあ、そのように思っている次第ですと、こうお答えするよりないわけでして、ご理解頂きたいと願う次第であります」のような発言が目立ちました。自民党の他の議員が発言したことについてコメントを求められると、「そういう発言は直接に聞いてはいないので、コメントは控えさせてもらいたい」と逃げるのです。数日前には、プロ野球の始球式に主審として出席し、はしゃいでいたのですから、他の議員の発言を検討する時間は十分にあったはずです。国民栄誉賞を与えた長島元監督や、松井選手が始球式に出るからといって、付き合う必要は全くなかったと思います。

(2)飯島参与の北朝鮮訪問についての質問に対して、“ノーコメント”を通したのもひどいですね。「承知はしているが、現段階では誰と会って、どういう話をするかは言えません」くらいのことは言うべきだと思いました。首相の言動には、何でも自分の手柄にしたいという、いやしい本音があるように感じました。韓国、中国、米国にも根回しをしていないらしいので、今後の外交交渉に望ましくない影響があるのではないかと私は心配します。(この回終り)